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不妊・妊婦の豆知識

[Vol.52]
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冷えと不妊の関係
妊娠・出産のためには健康な体づくりが大切です。
冬の時期、特に気になるのが体の「冷え」!
自分のためにも赤ちゃんのためにも冷え、体質改善を始めましょう!
「冷え」をうまく解消して、妊娠しやすい体づくりを!


特に女性は、冬に限らず、年間を通して冷えを感じている方が多いようですね。なかでも手や足の先など、体の末端が冷えるという声をよく聞きます。ほかにも全身が冷たい、お腹や腰のまわりが冷えるなど、いろいろなタイプがあり、総称して「冷え症」と呼びますが、西洋医学では病気とはとらえていません。冷えの原因が、甲状腺など内分泌の異常や内臓の機能低下など、明らかに疾患によるものなら、それに対して治療を行うのですが、冷え症そのものを治すという治療はないんですね。
「病気ではない」といっても、冷えは体にとって決していいことではありません。妊娠を考えている方はなおさらで、不妊の原因の1つになってしまうことも。
 末端が冷えるということは、体の隅々まできちんと血液が行き渡っていない。つまり血行障害ということですね。末梢の血液循環が悪くなっているということは、子宮や卵巣にもうまく循環していないことが考えられます。血流がしっかりしていないと、その臓器に届けられる酸素やホルモン、栄養分などが少なくなってしまうので、子宮内膜が薄くならない、着床した時に受精卵に酸素がうまく行き渡らないなど、妊娠するための環境づくりにも悪影響が出てしまう可能性があります。
血流と妊娠率についての論文は、多く報告されています。
 冷え症を改善するためには、鍼灸と当院の漢方ヘソ灸で子宮卵巣の血流力を増やして、内面より冷え改善されます。また半身浴をおすすめしています。入浴はシャワーで済ませるのではなく湯船に浸かる。さらに38~40℃くらいのややぬるめのお湯に20~30分程度、下半身だけ浸かります。心臓や肺などに負担をかけず、下半身を集中的にじっくりと温めることで、子宮や卵巣など骨盤内の臓器の血行を促進。汗もたくさんかくので、軽い運動と同じような効果も得られるのでは。
 また運動も冷え症改善に効果があります。体内で熱が最も生産されるのは筋肉なので、筋肉が少ないと発熱する量も減ってしまい、冷え症の原因になります。筋肉は下半身に多いので、ウォーキングやスクワットがおすすめです。
 冷え症をはじめ、不妊につながる要素は1つでも減らすことが大切。それが妊娠への近道だと思います。

ホルモン補充周期における妊娠成立と子宮内膜下動脈の血管抵抗との関係


胚移植前、子宮内膜下動脈RIの比較
妊娠群に比べ、非妊娠群では血管抵抗の値が有意に高値を示した。
※「RI」とは血管抵抗のこと。抵抗の値が高いほど血液循環が悪い事を示す。


着床に際しては、各種の接着因子が子宮内膜側と移植胚側に出現することが重要です。その発現には子宮の血液循環も関係していると考えられているので、着床環境として、子宮の血管抵抗に着目して観察・検討を行いました。
ホルモン補充周期における凍結融解胚盤胞移植を行った83例(妊娠群47例・非妊娠群36例)について、子宮内膜下動脈の血管抵抗性を調べたところ、妊娠群と非妊娠群の抵抗性は月経時、移植時においては差は認められませんでしたが、エストロゲン補充時の胚移植前で、非妊娠群の血管抵抗が有意に上昇することが判明しました。(下グラフ2)
妊娠群、非妊娠群でのRIの変化
妊娠群に比べ、非妊娠群では月経時から胚移植前に血管抵抗値のが有意な上昇を認めた。
(出典元)※日本受精着床学会雑誌28(2) : 414-417,2011


血管抵抗が高いということは、血液の流れが悪いということ。日常からの体の冷えが大きく関係していることははっきりいえませんが、このデータにより、血管抵抗が胚移植前に上昇している例は着床しにくいということが認められました。良い着床環境として、子宮内膜の血液循環亢進は必須であると考えられます。

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